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日本の酔っぱらいと脳卒中

20206年6月25日 平山久仁子(Almama編集長)

外国人が驚く日本の酔っぱらい

日本を訪れる外国人観光客が驚く風景の1つが、日本の酔っぱらいの多さです。背景には「日本の治安の良さ」があります。多くの外国では車内で居眠りする酔っぱらい、ふらふら歩いて道端などで寝ている酔っぱらいはいないそうです。
車内ではスリに、道をふらふら歩いていては窃盗にあうのが心配で、「飲みすぎる人がほとんどいない」そうです。

しかし、この風景は最近の気になる世界的な脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)の増加とも関係すると言われています。欧米諸国に比べると日本の脳卒中の発症率は高く、その背景に日本の日常的な酔っぱらい風景と重なっていると懸念されています。

脳卒中の増加は高齢者が増えたことにも一因がありますが、近年問題になっているのは、発症年齢が若くなりつつある点です。

医学誌「Lancet Neurology」の2024年10月号に掲載された研究発表によると、脳卒中後の生存率は世界中で増えています。研究によると、70歳以上の発生率や有病率はいくらかの減少しているにもかかわらず、55歳未満の成人層で増える傾向が見られると報告されています。

日本では、お酒は「百薬の長」と呼ばれますが、研究では残念ながら「害以外の何物でもない」ことが判明しています。

ただ、人は身体と心で成り立っています。精神的なリラックス効果まで否定してはするのは味気ないもの。だからこそ、適量摂取の習慣化を心がけましょう。

世界で10人に1人が脳卒中で死亡

脳卒中は、世界では第3位の死因。日本では第4位です。(厚生労働省2023年人口動態調査)
脳卒中の死亡率は、20世紀後半までは減り続け、2015年以降は横ばいです。脳卒中の世界的な分布で見ると、低・中所得国が最も高く、米国など一部の高所得国では、過去10年間では比較的若い人で発生率が増えています。背景には世界的な飲酒年齢の若年化が要因と考えられています。さらに、若年層の肥満率の高まり、気候変動による気温上昇などもあります。
しかし、世界共通の最大リスクは、高血圧です。

高血圧リスクの軽減

高血圧予防の第一歩は、「血圧の測定」習慣化です。日常生活の中で、自分の血圧に注意を向ける視点が必要です。
高血圧は投薬によって治療できますが、生活習慣の改善が何よりの疾患予防で、
認知症の予防にも繋がります。

特に男性の認知症の多くが、高血圧が原因と考えられることからも、飲酒、食生活の見直しは有益な予防策です。
日本の高血圧人口は約43000万人を数え、国民病に認定されています。従来から、日本特有の食生活も原因と考えられ、けん引している塩分の取りすぎが問題視されてきました。

WHO(世界保管機構)で推奨される1日の塩分摂取量5g以下ですが、日本人の平均摂取量は10.1g(令和元年 厚生労働省)です。日本食に不可欠な塩、醤油、味噌が大きく影響することはすぐにわかりますね。

いかに塩分に代わる調味料を使っていくかが、大切です。注目されるのが香辛料(にんにく、しょうが、ブラックペッパー、トウガラシなど)や果実酢、かんきつ類、ピーナツ、ゴマ、クミンなど。
また、日本の薬味(しそ、ねぎ、茗荷など)、ラー油、山椒など、これまでと違った味付けに関心を持つこと、料理のレパトリー広げます。
エスニックレストランもよく見かけるようになった今、料理の幅を増やしましょう。そして、会食ではお酒を控え、会話を楽しみましょう。

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